Proxmoxで仮想化! Part 3 ~LXCを作成する~

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Proxmox VEを使ってLinux系OSの1つであるDebianのLXC(Linux Containers)を作成してみたところ、簡単にLXCを作成できました。本記事では、Proxmox VE上にLXCを作成するにあたっての手順について、実際の画面も交えて解説していきます。

本記事を読むとわかること
  • なぜ、Linux系OSなのか?
  • なぜ、LXCなのか?
  • Proxmoxサーバー上にLXCを作成するには、何をすれば良いか?

本記事についての留意事項

本記事に掲載している手順・画面仕様等は、筆者の利用環境下のものです。利用環境によっては異なる場合がございます。

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背景・前提

なぜ、Linux系OSなのか

サーバー用途でのOSの比較を下表にまとめました。

Windows Server OS Linux系OS
長所
  • GUIでの操作が基本であり、特にWindowsに慣れている人にとっては操作方法がわかりやすい。
  • 無料で利用できる。
  • 動作に必要なCPU能力・メモリ容量が少ない。
短所
  • ライセンス費用が必要。
  • 動作に必要なCPU能力・メモリ容量が多い。
  • CUIでの操作が基本であり、初心者には操作方法がわかりづらい場合がある。

今回、私は、無料で利用できることから、Linux系OS(Linuxディストリビューション)の1つであるDebianを使うことにしました。

なぜ、LXCなのか

仮想化とは、コンピューター上に疑似的なコンピューター環境を構築する技術です。

家庭でも、仮想化を利用することで、快適なデジタルライフを送ることができます。

仮想化の方式として、仮想マシンとコンテナが知られています。仮想マシンとコンテナの比較を下表にまとめました。

仮想マシン コンテナ
内容 ホストOS上でハードウェアをエミュレーションし、エミュレーションされたハードウェア(仮想マシン)上にゲストOSをインストールする。

ホストOSとゲストOSは完全に分離されている。

ホストOS上に独立した実行環境(コンテナ)を生成する。

ホストOSとコンテナはOSのカーネル部分を共有している。

長所
  • ホストOSと異なるカーネルのOSをゲストOSとして利用できる。(たとえば、Linux系OS上でもWindows仮想マシンを起動できる)
  • ゲストOSからホストOSにアクセスすることは難しく、基本的には物理マシンと同様のセキュリティの考え方で良い。
  • 動作に必要なCPU能力・メモリ容量が少ない。
短所
  • 動作に必要なCPU能力・メモリ容量が多い。
  • ホストOSと異なるカーネルのOSはコンテナとして利用できない。(たとえば、Linux系OS上ではWindowsコンテナを起動できない)
  • コンテナからホストOSの機能の一部にアクセスできる場合があり、物理マシンと同様のセキュリティの考え方では不十分な場合がある。

今回、私は、Linuxベースの仮想化プラットフォームProxmox VE上に、Linuxカーネルを利用するコンテナであるLXC(Linux Containers)を作成して、サーバーとして使うことにしました。

筆者の利用環境について

以前の記事では、Proxmox VEをインストールして仮想化プラットフォームのサーバーを構築しました。

今回、Proxmox VEサーバー上にWindows仮想マシンを作成します。

筆者のProxmox VEサーバーの構成
  • マザーボード: ASUS ROG STRIX Z690-GAMING WIFI
  • CPU: Intel Core i7 12700K
  • メモリ: DDR5 16 GB x 2
  • ストレージ: 2 TB NVMe SSD x 2
  • GPU: NVIDIA GeForce GTX 1070
  • ネットワークアダプター: ASUS XG-C100C
  • OS: Proxmox VE 8.2-2

Proxmoxで仮想化! Part 1 ~Proxmoxをインストールする~

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LXCの作成手順

① LXCテンプレートをダウンロードする

PCのWebブラウザから、Proxmox VEサーバーのWeb UIにアクセスします。

Proxmox VE Web UI URL

https://【Proxmox VEサーバーIPアドレス】:8006

データセンター>【Proxmox VEサーバー名】>localで、CTテンプレート>テンプレートをクリックします。

LXCテンプレートの一覧が表示されます。

インストール予定のテンプレートを選択して、ダウンロードをクリックします。

今回は、Debian 12を選択しました。

LXCテンプレートのダウンロードが開始されます。

「TASK OK」と表示されましたら、LXCテンプレートのダウンロードは完了です。

② リソースプールを作成する

データセンターで、アクセス権限>Pools>作成をクリックします。

プールの名前を設定します。

③ LXCを作成する

CTを作成をクリックします。

ホスト名にはLXCのホスト名を設定します。

非特権コンテナには、非特権LXCとする場合はチェックを付け、特権LXCとする場合はチェックを外します。

特権LXCではLXC上のroot権限ユーザーがホストOS上でもroot権限を実行可能であるのに対し、非特権LXCではホストOSとLXCのroot権限設定が分離されています。

特に特権LXCとする理由がない場合には、セキュリティの観点から、非特権LXCとするのが良いです。

リソースプールには、②で作成したプールを選択します。

パスワードには、LXCのrootユーザーのパスワードを設定します。

次へをクリックします。

ストレージにはlocalを選択します。

テンプレートには、①でダウンロードしたLXCテンプレートを選択します。

ディスク CPU メモリタブで、LXCに割り当てるストレージ・CPU・メモリを設定します。

確認タブで、設定内容を確認した上で、完了をクリックします。

LXCのインストールが開始されます。

「TASK OK」と表示されましたら、インストールは完了です。

データセンター>【Proxmox VEサーバー名】>【LXC名】で、開始をクリックすると、LXCが起動します。

コンソールから、LXCをコマンドラインで操作できます。

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まとめ

今回、Proxmox VEサーバー上にLXCを作成しました。

簡単にLXCを作成できました。

それでは、良いLinuxライフを!

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