Proxmoxで仮想化! Part 1 – Proxmoxをインストールする

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仮想化プラットフォームのサーバーを構築すべくProxmox VEを使ってみたところ、簡単に仮想化プラットフォームのサーバーを構築できました。本記事では、Proxmox VEをインストールするにあたっての手順について、実際の画面も交えて解説していきます。

本記事を読むとわかること
  • なぜ、仮想化なのか?
  • なぜ、Proxmoxなのか?
  • Proxmoxサーバーを構築するには、何をすれば良いか?

本記事についての留意事項

本記事は筆者個人の見解を共有するものであり、製品の仕様等について正確・最新の情報を提供するものではございません。製品の仕様等についてはメーカー等による情報を確認いただきますようお願いいたします。

本記事は、記事公開/更新時点の情報に基づいています。

本記事に掲載している手順・画面仕様等は、筆者の利用環境下のものです。利用環境によっては異なる場合がございます。

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背景・前提

なぜ、仮想化なのか

仮想化とは、コンピューター上に疑似的なコンピューター環境を構築する技術です。

仮想化の長所
コンピューターリソースの効率的活用
1台の物理マシン上に複数の仮想マシンを構築することで、物理マシンのCPU能力・メモリ容量を効率的に使うことができる。
複数OSの実行
1台のコンピューター上で、複数のOSを利用できる。
スナップショット機能によるコンピューターの状態の記録
スナップショット機能と組み合わせることで、仮想マシンの過去時点の状態を記録・復元できる。

家庭で、予算や置き場に制限がある中でも、仮想化により1台の物理マシンで複数のサーバーを運用することができます。

本サイトでは、家庭でのサーバー運用には仮想化プラットフォームによる仮想サーバーを用いることをおすすめしています。

なぜ、Proxmoxなのか

主要な仮想化プラットフォームの比較を下記にまとめました。

Proxmox VE VMware ESXi Hyper-V (Windows)
長所
基本無料
無料で利用できる。(サポートは有料サブスクリプション)
操作のわかりやすさ
Windows OSの機能であり、Windowsに慣れている人にとっては設定方法がわかりやすい。
短所
有料
ESXiのライセンス費用が必要。
有料
ホストOSとなるWindows OSのライセンス費用が必要。

インストールするゲストOSによっては、別途ゲストOSのライセンス費用が必要となる。

今回、私は、無料で利用できることから、Proxmox VEで仮想化プラットフォームサーバーを構築することにしました。

Proxmox VEは、Linuxディストリビューションの1つであるDebianをベースとする仮想化プラットフォームです。

筆者の利用環境について

Windows PCとして利用していたデスクトップPCに、今回、Proxmox VEをインストールして仮想化プラットフォームサーバーとすることにしました。

筆者のデスクトップPCの構成
マザーボード
ASUS ROG STRIX Z690-F GAMING WIFI
CPU
Intel Core i7 12700K
メモリ
DDR5 16 GB x 2
ストレージ
2 TB NVMe SSD x 2
GPU
NVIDIA GeForce GTX 1070
ネットワークアダプター
ASUS XG-C100C
OS
Windows 10 Pro → 今回、Proxmox VE 8.2-2に変更

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Proxmoxのインストール手順

① Proxmox VEのインストールメディアを作成する

Proxmox VEのインストールメディアを作成していきます。今回は、起動可能メディア作成ソフトウェアのRufusを使って、Proxmox VEのインストールイメージをUSBメモリに書き込みます。

Proxmox VEのインストールイメージをダウンロードする

Proxmoxのダウンロードページ(下記)で、Proxmox VE(バージョン名)ISO InstallerDownloadをクリックします。

ISOイメージファイルがダウンロードされます。

Proxmox VE ISOイメージダウンロードページ

ISO – Proxmox Virtual Environment

Rufusをダウンロードする

Rufusのページ(下記)から、Rufusをダウンロードします。

Rufusはインストール不要のプログラムですので、ダウンロードされた実行ファイルを実行することで起動できます。

Proxmox VEのインストールイメージをUSBメモリに書き込む

USBメモリをPCに接続します。

Rufusを起動します。

デバイスについては、書き込み予定のUSBメモリを選択します。

ブートの種類については、ディスクまたはISOイメージ(選択してください)を選択します。

選択をクリックし、Proxmox VEのISOイメージファイルを選択します。

OKをクリックします。

スタートをクリックします。

これで、インストールメディアの作成は完了です。

② Proxmoxをインストールする

Proxmox VEインストール予定のPCに、①で作成したインストールメディア(USBメモリ)を接続します。

UEFI(BIOS)のブートメニュー等から、USBメモリを起動ディスクとして起動します。

Install Proxmox VE (Graphical)をクリックします。

下記情報の入力を求められますので、入力します。

Target Harddisk
Proxmox VEをインストールする予定のディスク(SSD/HDD)を選択
CountryTimezone
利用場所の国とタイムゾーンを選択
Keyboard Layout
日本語配列のキーボードを使っている場合はJapaneseを選択
PasswordConfirm
rootユーザーのパスワードを設定
Email
メールアドレス
Management Interface
管理用のネットワークアダプターを選択
Hostname (FQDN)
ホスト名を設定

(例)pveserver.nwdomain.home

IP Address (CIDR)
管理用ネットワークアダプターに割り当てるIPアドレスを設定

(例)192.168.1.10/24

Gateway
ゲートウェイのIPアドレス

(例)192.168.1.1

DNS Server
DNSサーバーのIPアドレス

(例)192.168.1.1

Installをクリックして、インストールを開始します。

インストールが完了した旨が表示されると、インストール完了です。

USBメモリを起動ディスクとしてPCを起動する方法については、PC/マザーボードメーカー等による情報(メーカーサイト・取扱説明書等)を確認いただきますようお願いいたします。

③ Proxmox上の設定を行う

Proxmox VEサーバー(Proxmox VEをインストールしたPC)の管理画面(Web UI)には、他のPC等のWebブラウザからアクセスできます。

Web UI上で設定を行っていきます。

Proxmox VEサーバーのWeb UIにアクセスする

他のPC等のWebブラウザで、下記URLにアクセスします。Proxmox VEサーバーIPアドレスは、②で設定した管理用ネットワークアダプターのIPアドレスです。

Proxmox VE Web UI URL

http://<Proxmox VEサーバーIPアドレス>:8006

(例)http://192.168.1.10:8006

ログイン画面が表示されます。

ユーザ名は「root」、パスワードは②で設定したパスワード、レルムLinux PAM standard authenticationとして、ログインをクリックします。

OKをクリックします。

これで、Proxmox VEサーバーのWeb UIにアクセスできました。

Proxmox VEサーバー管理用のユーザーを作成する

Proxmox VEサーバー管理用のユーザーを作成していきます。

データセンター>アクセス権限>ユーザで、追加をクリックします。

追加: ユーザ画面が表示されます。

レルムProxmox VE authenticationを選択します。

ユーザ名パスワード等を設定し、追加をクリックします。

データセンター>アクセス権限で、権限の設定を行います。

作成したユーザーにAdministratorロールを付与します。

同様に、PVEAdminロールを付与します。

これで、Proxmox VEサーバー管理用のユーザーの作成は完了です。

次回以降のProxmox VEサーバーのWeb UIへのログインでは、今回作成したユーザーを使うのが良いです。

Proxmox VEアップデート用の設定を行う

デフォルト設定では、リポジトリの設定が有料プラン用のものになっています。

無料での利用の場合、デフォルト設定ではアップデートを行えませんので、無料用のリポジトリ設定に変更していきます。

<Proxmox VEサーバー名>>アップデート>リポジトリで、追加をクリックします。

リポジトリNo Subscriptionを選択します。

追加をクリックします。

これで、リポジトリの設定は完了です。

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まとめ

今回、PCにProxmox VEをインストールし、仮想化プラットフォームのサーバーを構築しました。

簡単に仮想化プラットフォームのサーバーを構築することができました。

それでは、良い仮想化ライフを!

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